子どもには好きなことをさせてあげたい、夢の後押しをしてやりたいと思うものの
「引っ越し」や「お金」などの諸事情で、お稽古事をやめさせざるを得ないとき、
子どもが、やる気出して一生懸命に取り組んでいるさなかに切り出すのは、親としてはつらいですよね。
以前、「ごめんね。うちには、もうお金がないの。」という記事を書きました。
これを読んでくれた あるお母さんが、うちも一緒だわあと肩を落としていたそうなんですが・・・
いやいやいやいや・・それがね、大逆転のものすごいことが起こったそうです!!
そんなことってある!?みたいなっ。
高校1年生のMくんは乗馬クラブに入っていました。
乗馬クラブと聞くと、さぞや裕福なお金も持ちが通う、特別なお稽古事のような印象ですよね。
具体的にどれぐらいかかるかといえば、入会金は数万円から数十万円以上。
月謝は月5,000円から20,000円程度。
一回あたりの騎乗料が数千円。
そこに、馬具をそろえたり、試合に出たりとなると、費用はどんどん膨らみます。
Mくんが通っていたのは、とてもリーズナブルな数千円クラスのところでした。
気軽に乗馬を楽しむことを目的として作られているので、道具も全部貸してくれて、お財布にもほんと、優しい^^
そこでMくんは、メキメキと乗馬の腕をあげて、地区代表にも選ばれるほどにもなりました。
するともっと大きな大会に出たいと欲がでてきてさらに気合が入ったさなか、彼ともっとも相性のいい馬がケガをしてしまいました。
代わりの馬などそう簡単にいるわけでもなく、
Mくんはいっそのこと、プライベートホースが欲しいと思い、
お母さんにお願いしたのです。
「お母さん、馬買って。」
いくら?
「800万円。」
(大阪で「おうどんいくら?まいど500まんえん」というお約束事があるが、それではなさそうだ)
は、はっぴゃくまんえん!?
う~~~~~ん(汗)
Mくんの御両親は、家にあるお金を全部かき集めましたが、全然足りません。
がんばって50万。
50万だと、競技に出られるクォリティの馬は望めません。
Mくんは、大学に行かないから、そのお金を回してほしいとまで言って懇願しましたが、お母さんは、こう言わざるを得ませんでした。
「ごめんね、うちにはもうお金がないの」
Mくんの落ち込みは相当なものでした。
それを見ている両親も非常につらい。
情けなくて、「うちに生まれてきてごめんね。」とお母さんは申し訳ない気持ちになりました。
しかしどうしようもない・・・
どうしようもなくなり、ただただ祈りました。
「神様助けてください。どうなるかはわからないけれど、きっともうだめかもしれないけれど、神様におまかせします!!」
と。
すると!?
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いやいや
だからと言って800万円の宝くじが当たるわけでなし、
Mくんが元気を取り戻すでもなく、
それどころか、すっかり面白くなくなってしまった彼は乗馬クラブをやめてしまったそうです・・・。
Mくんは、その悔しいやりきれない思いをSNSにそっとつぶやきました。
「乗馬クラブをやめちゃいました」
すると!?
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・
・
それを読んだ他の乗馬クラブから「うちに来ないか?」とお誘いが来たのです!
それも4つのクラブから声がかかったのです!!
Mくんは嬉しくなって、一頭一頭、馬に会いにいきました。
久しぶりに乗る馬の感触が嬉しくて、思わず顔がほころびます。
そして、ラッキーなことに、とても相性のいい馬に出会うことができました。
Mくんは、強く思いました。
ぜひ、ここでまた乗馬がしたい!
ですよねーーー。
そして、お母さんの心がなげきます。
<でもお金が・・・。>
そこは、前にいたクラブよりレッスン料が高いのです。
と、新しい乗馬クラブのオーナーさんが言いました。
「お金はいりません。レンタルホース料もいいから、とにかくうちに来てください」
そんなことってある!?
馬術の試合などに出ると最低10万はかかる費用も一切免除され、なんと、Mくんは新しい乗馬クラブで、再スタートを切ることができたのです。
しかし、奇跡はそれだけではありませんでした。
そこでまた知り合った調教師さんが、ぜひ、家に遊びに来ないかと誘ってくれたのでした。
家って?
海外です!!
お母さんの心は、またもなげきます。
<いや・・・でも・・・お金が・・・>
またしても不安になったそのとき、
乗馬クラブのオーナーさんが言いました。
「行っておいで。飛行機代ぐらい出してあげるよ。泊るところは調教師さんちでいいじゃない」
いいのーーー!?
いいよ~~~~^^
あっという間に、Mくんは夢への階段を駆け上がって行ったのでした!!
みなさんのご厚意に感謝するのみで、その身に起きた奇跡の連続がまるで夢のようでした。
笑顔満載のMくんを見て、お母さんは思いました。
「本人がやりたいことがあれば、そうやって道が開けていくんですね。
今まではあれやこれやと頭をひねり、私がなんとかしなきゃと思っていたけれど、できないと申し訳なかったけれど、こうやって人生って切り拓かれていくんですね!
大きくなると、親の出番は少なくなりますが、色々な人の好意を受けとり、感謝しかありません。
本当に、息子の周りの人たち、馬が大~~好きなのです。
大変なこともあるのですが、みんな生き生きしていて。
やはり、自分の好きなことをするって大事ですね。
お互いにいい循環になっていて、幸せそうです。」
どうしようもなく、手に負えなくなったお母さんがしたことは「手放し」そして「祈り」。
自分の問題だと感じて、必死になんとかしようと努力しましたが、手放した結果、それは元通り子どもの問題となりました。
すると、子どは無意識のうちに「行動」ができました。
自分でSNSに発信し、声をかけてもらって会いにいった。
そして、与えられた良い機会を「受け取った」。
親として「祈る」ことしかできなくなったとき、子どもは自分の足で歩きだしました。
その子の魂が本当に望んでいることならば、どんなに紆余曲折あろうとも、必ずその「場」に立つことができるんです!!
Mくんの今後のご活躍を心からお祈りしています。
こちらの手相は下向きの感情線。ああしたらよかった、こうしたらよかったと反省好きな感情線です。でも、最善最高の結果になりましたよね^^
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